三笘薫詣で

年末はロンドンで過ごそうと１週間前に決定して急遽飛行機やらホテルやらを抑えてから動いたのはプレミアリーグのチケット。ロンドンではアーセナルやチェルシーの試合があるけど、人気チームなので基本的には有料メンバーシップにならないとチケットが買えない。しかもメンバーになったとしてもシーズンチケット保有者がリセールに出す分を買うだけなので連番で買える保証は無い。
ということで先日のカタールW杯ですっかりスターダムにのし上がった三笘薫が所属するブライトンの試合をサウサンプトンまで見にいくことにしました。（そんなに人気カードでは無いのでチケットは普通に公式サイトで買えました）
ロンドンからバスで約2時間でサウサンプトンに到着。ブランチを食べてちょっと観光をしてからスタジアムへ。
スタジアムの前では今日のマッチデープログラムが売られている。

以前は浦和レッズの試合は欠かさず買っていたけど、トリノに引っ越す時に全部メルカリで処分してしまった・・。結局買っても試合後はほとんど読まないからこういうのはもう買うのをやめようと心に決めていたはずなのに即購入（苦笑）
いやーセリエAにプログラムが無くて本当に良かった。あったら毎回買ってしまって結局ゴミになるだろうから・・・。
3.5ポンド（約550円）もするだけあってかなり豪華な作りです。

残念なことにブライトンの記者が予想したスタメンには三笘の名前が無くてパンフでは全然三笘に触れられてない・・・。
パンフを買った後はスタジアムに併設されているファンショップへ。サウサンプトンのサプライヤーはヒュンメルなのでデザインがよろしい。思わず奇抜なデザインのサードユニホームを買いそうになったがギリギリで踏みとどまった。

今もフットサルをバリバリやってたら買ってたかもしれないな。
スタジアム正面でブラスバンドがクリスマスソングを演奏し始めた。いやー地元に愛されているサッカーチームという感じで凄く良い雰囲気だなあ。

スタジアム堪能はこの辺にしてスタンドに入りましょう。なんせ三笘のアップも見逃せないですからね。

ユベントススタジアムも専用競技場なので臨場感バッチリだけど、このスタジアム（というかイングランド全般？）は最前列がピッチと同じ高さだし、ピッチとスタンドの間にガラスや柵が無いから凄く近く感じる。
ほどなくしてブライトンの選手登場。きゃー三笘もいる！すぐ近く！三笘がゆっくりジョギングで近づいてきた。
緊張しつつも「三笘！」と声をかけたらちょっと振り返ってサムズアップしてくれました！・・・最高・・。今思えば頑張って！とかW杯感動しました！とかなんか一言足せば良かったけどそこまで頭が回らなかった。でもあの三笘の1mmの三笘が自分の呼び掛けに反応してくれるなんて最高です。ではその決定的瞬間をどうぞ（笑）

いやしかしこの距離ほんと凄いな。イタリアなら乱入者続出なんじゃ無いだろうか。

前の席に友人に連れられて全盲（あるいはかなりの弱視）の方がいらっしゃった。トランジスタラジオを耳に当ててる。おそらくピッチの様子はほとんど見えないのだろうけど、スタジアムの雰囲気を感じたいのだと思う。とてもよく分かる。スタジアムの雰囲気ってなんか特殊だもの。選手とたくさんの観客との熱気がほとばしってる感じ。プレーがよく見えなくても時にはここにくる価値があると思う。
でも、ずいぶんたくさんの試合を観戦したけど、盲目の方をスタジアムで見かけたのは初めてだと思う。さすがサッカーの母国イングランド。

アップ中にスタメン発表。無事三笘は先発！

アップが終わってブラスバンドの「When the Saints Go Marching In」の演奏に続いて選手入場。サウサンプトンFCはスタジアムのすぐ近くにあるセントメリーズ教会が創設したので相性がセインツ。だからこの曲がチームソングなんでしょうね。

3日前に亡くなった元イングランド代表のGeorge Cohenに拍手が捧げられ、さらに例の人種差別に抗議する片膝をつくパフォーマンス。色々手順がある感じがイギリスっぽくてよろしい。

試合は序盤からブライトンペース。反対側でよくわからないけど三笘も得意のドリブルでどんどん切り込んでいる。そんな中クロスから華麗なヘディングでアウェイのブライトンが先制。静まり返るスタジアム。イングランドのサポーターはイタリアと違って、やられてもがっかりせずに力強く応援し続けるのかと思っていたらそうでもなくて、かなり意気消沈したご様子。やっぱり浦和レッズのような応援スタイルって特殊なんだろうな。

その後さらにブライトンはオウンゴールで追加点をあげる。前半はホームのサウサンプトンはほとんど良いところが無く終了。
ピッチまでの距離が近いせいか、選手がとてもごつく見える。ラグビー選手か？ってくらい。
三笘は交代にならずに後半もプレー。ようやく近くでプレーが見られる。

後半目の前で三笘が躍動。こりゃあ凄いね。ムバッペとかメッシみたいな超一流とまではいかないけど、一流選手の仲間入りはしてるんじゃ無いだろうか。足からボールが離れないぬめぬめしたドリブル。凄いです。異国の地で日本人がこんなに活躍してる。控えめに言って超感動。
ブライトンの右サイドの7番が強烈なシュートを決めて3-0。サウサンプトンは唯一活躍していた23番が切り込んでPKを獲得してようやく1点返す。
試合は3-1でブライトンの勝利。
三笘もヘディングのビッグチャンスがあった。もう完全に決まったと思って、これは喜んで良いのか周りのセインツサポーターに配慮してぐっと拳を握る程度に控えめに喜ぶべきかが一瞬のうちに頭を巡った。結果的に外れたので幸か不幸かややこしいことにはならなかったけど、やっぱり日本人を応援するときはそのチームのホームゲームをみるべきですな。今日は3-1なので仮に三笘がゴールを決めて僕らが喜んでもそんなにトラブルにはならなそうだけど、接戦なら多少の揉め事リスクはあるかもしれない。
やっぱり思いっきり応援したいから。
ちなみに試合後サウサンプトンサポーターから「日本人か？Mimumoはいい選手だな」と言われました。Mitomaだよって訂正しときましたけど（笑）

試合後にピッチ近くに立っていたら日本人の３人組と会った。それぞれドイツ、ベルギー、スロベニアで働いているのだそうな。
僕らと同じようにできればホームチームが勝って、三笘がゴールするという展開がベストだったと言ってたけど、それでも三笘のフル出場が見られて良かったですねと喜び合いました。
こういう出会いも良いな。トリノかユベントスにも日本人が来てくれないだろうか。

GOAL（3-1)
14’Adam Lallana(BRIGHTON)
35′ (og)Romain Perraud(BRIGHTON)
56’Solly March(BRIGHTON)
73’James Ward-Prowse(SOUTHAMPTON)

SOUTHAMPTON

31	GAVIN BAZUNU (GK)
2	KYLE WALKER-PETERS
4	LYANCO
15	ROMAIN PERRAUDAINSLEY MAITLAND-NILES (54′)
22	MOHAMMED SALISU
24	MOHAMED ELYOUNOUSSISÉKOU MARA (78′)
23	SAMUEL EDOZIEADAM ARMSTRONG (84′)
8	JAMES WARD-PROWSE (C)
27	IBRAHIMA DIALLOSTUART ARMSTRONG (45′)
19	MOUSSA DJENEPOJOE ARIBO (45′)
10	CHE ADAMS

SUBSTITUTES

46	JIMMY MORGAN
3	AINSLEY MAITLAND-NILES
9	ADAM ARMSTRONG
6	DUJE CALETA-CAR
7	JOE ARIBO
18	SÉKOU MARA
13	WILLY CABALLERO
37	ARMEL BELLA-KOTCHAP
17	STUART ARMSTRONG

BRIGHTON AND HOVE ALBION

1	ROBERT SÁNCHEZ (GK)
30	PERVIS ESTUPIÑÁN
5	LEWIS DUNK (C)
6	LEVI COLWILL
34	JOËL VELTMAN
22	KAORU MITOMA
14	ADAM LALLANAJEREMY SARMIENTO (67′)
13	PASCAL GROSSBILLY GILMOUR (91′)
25	MOISÉS CAICEDO
7	SOLLY MARCHTARIQ LAMPTEY (83′)
11	LEANDRO TROSSARDEVAN FERGUSON (83′)