初めての九州でのサッカー観戦。会場は九州石油ドーム。かつての大分ビッグアイですね。個人的にはビッグアイという名前がスタジアムをよく言い表しているので好きだったんだけど、まあ最近はネーミングライツが当たり前の世の中です。九州石油が近いうちに新日本石油に吸収合併されるらしいけど、そしたらまた名前変わるんですかね。新日石ドームでしょうか?
大分市内から九石ドームへはシャトルバスで行きます。駅前のマクドナルド前バス停に4時前に着くと100mくらいの長蛇の列。ちょっと怯んで周囲をぶらぶらしていると列最後尾から100mくらい離れたホテルの前にトリニータバスが止まってる。まさかチームバスじゃないよな?って思ってちょっと待ってるとなんと選手達がホテルから出てきた!
マジかよ。目と鼻の先には熱心なサポーターがたくさんいるのに、こんな近くのホテルに選手が泊まってたなんて。まさに灯台もと暗し。バスの周りには見送りのホテルの係員以外は僕一人。うーんこれがレッズだったらなあって思いながら眺めてると、ウェズレイ登場!
思わず「ウェズレーイ」って笑顔で手を振っちゃいました。
もちろん笑顔で挨拶返してくれました。良い人だ。この3時間後にこの男にこっぴどくやられることなんてちっとも知らない僕。
その後も続々と選手が出てきたけど、わかったのはシャムスカだけ。高松や鈴木慎吾もいたはずだけどわからなかったな。
たとえ相手チームとはいえJリーグ選手を間近に見られてちょっと感動。さてそろそろ列も短くなったかと、バス停に戻るともっと伸びてた・・・。係員にバスに乗るのにどれくらいかかるか聞くと
「こんなに長い列になったことないのでわかりません」
とのこと。あいのりしてタクシーで行った方が良いかもしれないと考えて、後ろのトリニータファンのおばちゃんを誘ってみたけど、シャトルバスのほうが安いからという理由で却下。おばちゃん曰くだいたい2000円くらいらしい。4人で行けば500円じゃないか・・(シャトルバスは350円)。でも無理強いはできないので、色々世間話してみた。大分の名物料理(だんご汁)とかレッズの応援は凄いですねえとか。
おばちゃんが言ってたけど、大分トリニータは一度税金を投入してるらしい。今度の知事だか市長だかはもう二度と税金は使わないと宣言してるとのこと。でも僕は税金使ったとしても街にJ1チームがあるという意味は何にも代え難いと思う。例えば今日の試合でレッズサポーターが4000人近く大分を訪れたらしい。一人20000円くらい大分でお金を使ったとすると8000万円の経済効果だ。毎試合レッズほどじゃなくても各地からサポーターが大分にやってくる。単にチケットの売上げだけじゃ計れない経済効果ってもんがあるでしょう。
それに自分の街にプロスポーツチームがあるという誇りは数字に表せないでしょう。
実際うみたまごの係員や臼杵のタクシーの運転手や臼杵の石仏案内ボランティアのおじちゃん達、この旅で出逢った人達みんなトリニータのこと詳しく知ってたよ。みんなトリニータのこと誇りに思ってるのが伝わってきたし。
スポンサー収入やチケット売上げ、テレビ放映権料だけで運営できるのがベストだけど、それだけじゃ足りない時は税金つっこんで良いと思うよ。それだけの価値がJリーグには必ずある。
てなことを熱く語ってるうちにバスの順番が来た。多分待ってたのは15分くらいだったかな。バスにゆられて約40分で九州石油ドーム到着!
しょっちゅう来れるスタジアムじゃないからいろいろ周辺を見て回りたかったんだけど、選手がアップに出てきたと思われる歓声が聞こえてきたので、そそくさと入場。メインスタンドコーナー付近の指定席に座ると、陸上トラックがあるものの、なかなかピッチは見易い。もの凄い湿気のせいか、やや視界が曇ってたけど。
18時ちょっと前に選手入場。今日はアウェイだけど、レッズは赤のユニホーム!久しぶりに赤いレッズだあ。些細なことだけど嬉しい。
レッズのスタメンは都築、堀之内、堤、阿部、闘莉王、啓太、山田、平川、永井、達也、エジミウソン。永井はトップ下かな?基本的には3-5-2だと思う。本業DFのボランチ(闘莉王)に本業FWのトップ下(永井)。
対する大分も3-5-2。つい1ヶ月前にスイスとオーストリアで開かれた最先端サッカーの見本市ではほとんどのチームが4バックだったこのご時世に・・・。やや時代遅れの感もある両チームの対戦。
試合の出だしはレッズがボール支配。ところが10分くらいにフツーのクロスをあっさりと前田にヘディングで決められる。大分の最初の攻撃で失点。レッズってなんかクロスに異常に弱くないか??名古屋にやられた時は名古屋のサイド攻撃が良いんだと思ってたけどレッズのディフェンスがクロスに弱いっぽい。その後も攻めるレッズ達也が振り向きざまに強烈なシュートを放ったり、オフサイドで取り消された(よくわからなかった)ゴールがあったりしたけど、攻撃の形はよくない。圧倒してるというよりは大分が守ってるから敵陣でプレーしてるだけ。運動量も少なくミスも多い。20分頃には連携ミスから奪われたボールをウェズレイが超ロングシュート。ギリギリバーに助けられたけど、今日のレッズを象徴してるシーンだった。
そんな中でも達也はちょっとした光明だった。良い動き出しが何回もあった。だけどもいかんせんパスが出てこない。勝負をかけるランニングが少ないのは前からだけど、ポンテが不在だと一か八かのパスもがくんと減る。足下足下ばっかり。
イライラが溜まる前半が終了。選手達もうまくいってないと感じてるらしく、啓太と都築がなにやら言い争いをしながらロッカールームへ消えてった(最後は都築がなだめてたっぽかったけど)
ハーフタイムにはゴール裏から梅崎コール。これはエジミウソンに代えてってことでしょうなあ。
後半に入るとそのエジミウソン、永井を下げて高原、梅崎投入。これでちょっと楽しくなりそうだ。永井は最近調子よかったけど、今日はミスが多かったからしょうがない。高原は結果が出てないけど、なんか期待しちゃうんだよね。やっぱブンデス帰りっていうブランド力だな。
実際前半よりはちょっと良くなった。だけども大分もがっちり守る。今年のEURO2008じゃ攻めないチームは必ず破れていったのに、JリーグはまだEURO2004のギリシャのイメージだ。3バックというか5バックで守る。
レッズは途中から山田と平川のサイドを入れ替える。この入れ替えの意味がよく分からん。二人とも全然良くなかったから、どっちか下げて相馬入れれば良かったのに。特に平川はどうしちゃったんだろうか?タテに勝負しない。無駄になるかもしれないけど仲間を信じて裏に走り抜けるっていう動きもない。おまけに戻りも遅い。レッズの2失点目はそんな平川のところをやられました。たらたら走ってないでしっかり戻ってよ平川!!つかれたなら相馬と代わりなさい!
で、その2点目を決めたのがウェズレイです。数時間前に僕が笑顔で手を振ってしまったあのウェズレイ。そういえば広島に遠征に行ったときもウェズレイが決めたなあ。
0-2になったあともサポーターは必死に応援してたけども、僕は力尽きてしまいました。僕が大分まではるばる来たということは選手達には全く関係ないかもしれないけど、せっかくここまで見に来たのに、こんな試合内容かよっていう思いで頭が一杯になった。たしかに湿度も気温も高いけどさあ。うまくいかない時はガムシャラに走るとかあるっしょ。なんかもうちょっと気合いですよ気合い。そういうの見せてほしかったなあ。
試合後の挨拶で阿部ちゃんが本当に申し訳なさそうに手を合わせてたのがちょっと救いだった。
大分市内に戻ってからは、会社の先輩とそのお友達20人くらいと合流してかみ風船という居酒屋で打ち上げ。3階まであるその居酒屋は全フロアレッズサポーターで埋め尽くされていました。
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